卒業生リレーエッセイ

じんわり前を向く -国際11期生 佐々木みきさん【卒業生リレーエッセイ(A-14)】

あっきーさん、お疲れ様でした!富士山の雲海、見事ですね。
続きまして、国際文化学科11期生の佐々木みきがお送りします。

 私は何度か転職し、今は東京で機械専門商社の営業事務をしています。
アメリカの親会社を始めとする世界各国の製造拠点から製品を輸入し、主に自動車メーカーに販売する会社です。

 新卒で入った会社を10か月で辞めてしまったのは、不十分な業界研究と、仕事に対する姿勢の甘さが原因でした。
すっかり落ち込んで、思うような仕事にも就けず情けない気持ちを抱える日々の中、今の会社の名古屋支店で派遣社員として働き始めました。
業界内で一定のシェアを保ちつつ、アジアなどへの進出も図っていく様子は、これまでの職場の中で最も推進力があり、前向きな雰囲気が大変好印象でした。
こういった環境での就業はとてもいい経験だと思っていた契約期間終了間近で、なんと運良く本社勤務のチャンスを頂きました。
正社員リベンジ!と息巻いて上京し、今夏で2年が過ぎました。

 一人暮らしの寂しさや仕事のプレッシャーで心折れそうな日も多かったのですが、あのみじめな気持ちをまた味わうのはもうまっぴら。
それなら開き直るより他にないなぁと切り替えて頑張ってみたら、少しずつ慣れて、できることも増えて落ち着いていきました。
その頃読んだ、森博嗣著『「やりがいのある仕事」という幻想』。
うーん、タイトルと目次を見て即購入したので、よほどもやもやしていたのでしょうね。(笑)
淡々とした観察眼が頭の整理をつけさせ、もやもやが澱んでいた私に風穴を開けてくれた感覚でした。
この本のおかげもあって、オンオフの切り替えがつき、自分の気持ちがいつまでも仕事に張り付かなくなりました。

 また、好きなこともどんどんやろう!と決めて、ヨガの頻度も2か月に1回程度だったのを月1~2回程度に上げました。
考えることはいったん横に置いて、感覚を優先にする、呼吸を感じて心も身体も脱力する…「Don’t think, Feel.」というやつです。
今の自分を観察して、今の自分を受け入れたり認めたりする。悩みをやたらに深めるよりも、はるかにすっきりするし次に進む力を得られる感じがします。

それからヨガ以外に最近はまったのは、スタンドアップパドル!
逗子や鎌倉の海の上で、ボードに乗ってパドルを漕いで、時々落水して…場所によって日によってコンディションの異なるのが、いかにも自然で楽しいです!
趣味を楽しみたいから仕事を頑張る、仕事を頑張ったら次の休日が楽しみになる…良く耳にするサイクルですが、身をもって実感すると本当にその通りでした。

 なんだか一人でもやもやして一人ですっきりしているようですが…(笑)やっぱり心許せる友人の存在は一番大きいです。
近くに同じ国際出身の友人がいて、ヨガイベントや美術館へ一緒にいったり、美味しいコーヒーを飲みに出かけたりしています。
話す時間ができたら、大学時代の思い出や、最近読んだ面白い本、旅先での出来事、恋愛、人生、仕事…広く楽しく深くいろんな話ができます。

名古屋へ帰ればさらに多くの気の置けない友人がいて、私にいろんな話をしてくれるし、私もいろんな話を聞いてもらえます。
突き上げるような励ましではなく、「明日もまぁ頑張りますかぁ」と思わせてくれるような、そういうじんわり湧き出す元気をもらえるような感じがします。

 そんなに遠くないけれど、なかなか会う機会が取れない友人も何人かいます。
これからそういった人たちとも、久々の再会を果たしていろんな話をしてみたいなあ。
次に繋げますのは、そんな近況の気になる友人の一人、梨紗です!今度お茶でもできればうれしいな~。

最後に、目黒区の庭園美術館で撮影した生命力溢れる松の写真でお別れです。樹は見上げて撮るのが一番かっこいい。

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